メタバースにおけるオブジェクト利用:ユーザの注意点とクリエイター・エコノミー(知的財産法の視点から)
はじめに 没入型のバーチャルリアリティ空間では、自分自身がアバターとなることを含めて、全ての構成要素がコンピュータグラフィクス (CG) で表現されることになります。そこには、見かけ上は現実空間におけるのとよく似ているも...
ナイキ、スニーカーNFTを販売する二次流通業者を提訴~商品と紐付いたNFTの商標法上の位置付けは?~
はじめに 国際的に有名なスポーツウェアメーカーであるNike社が、スニーカー、ストリートウェア等のオンライン二次流通プラットフォームを運営する米国ミシガン州のLLCであるStockX LLCを相手取り、2022年2月3日...
MetaBirkins NFTs事件:商標権はフィジカル世界とメタバースの境界を超えるか?
はじめに 多くのユーザがアバターとして参加し、デジタル資産が取引されるバーチャルな世界、「メタバース」。 定義は未確立ながらも、この新たな経済圏への関心が高まっており、ラグジュアリーブランドを含む多くのファッション企業も...
インフルエンサーマーケティングの法律問題:ブログが商標権侵害?(米国の裁判例から)
インフルエンサーマーケティングの有効性 ファッションやコスメの分野を中心に、インフルエンサー(他者の購買判断に対して影響力を持つ人)を起用したマーケティング手法が広く用いられるようになりました。 2016年時点のものでは...
【米国判例メモ/商標権〔Booking.com事件合衆国最高裁判決〕】「一般名称.com」という構成から成る商標の登録可能性(識別力の有無)
【キーワード】 米国 商標法 商標登録 一般名称 ドメイン名 識別力 IT 本判決:United States Patent and Trademark Office v. Booking.com B. V.,...
【米国判例メモ/著作権】水着のデザインが著作権による保護を受けるか否か(分離可能性など)Triangle Grp. Ltd. v. Jiangmen City Xinhui Dist. Lingzhi Garment Co (S.D.N.Y June 22, 2017)
【キーワード】 米国 著作権 分離可能性 Star Athletica合衆国最高裁判決 トレードドレス ファッションロー 本判決:Triangl Grp. Ltd. v. Jiangmen City Xinhui Dis...
【XR・メタバース関連商標事件シリーズ】「二次元VR」は商標登録できるか?(不服2020-4468)
【キーワード】 商標 3条1項3号 4条1項16号 バーチャルリアリティ VR XR メタバース 審決 特許庁 【事案の概要】 出願人は、平成30年5月14日、下記の本願商標(標準文字/商願2018-62237)を、下記...
【米国判例メモ/商標・トレードドレス】複数の色彩から成り、商品パッケージに用いられる商標が、本来的に識別力があると認められるか否か(セカンダリーミーニングの立証を要することなく登録できるか否か)In Re: Forney Industries, Inc. (Appeal No.:19-1073) (CAFC, April 8, 2020)
【キーワード】 米国 商標 トレードドレス 色彩商標 登録可能性 使用による識別力 パッケージデザイン 【事案の概要】 Forney Industries, Inc.(以下 “Forney”) は...
有名な時計の製造地名からなる商標はバーチャル時計について識別性を有するか?
―バーチャル商品をめぐる地名表示の識別性に関するEUIPOの審決― 《R0773/2023-5》 I. はじめに 商品の産地は、その商品を指定商品とする商標について識別力を有しないと判断されることがあります。 では、現実...
リアルの香水・化粧品とバーチャルの香水・化粧品は類似するか?
リアルの香水・化粧品とバーチャルの香水・化粧品は類似するか? ―商標法上の商品・役務の類否に関するEUIPOの判断事例― 《OPPOSITION Nо B 3 199 946》 I. はじめに 商標法上、現実世界の「香...